@シドの報告書

 

 

 

封魔壁にて捕獲された幻獣・・・・7匹。

うち、半幻獣1匹は生まれたばかり。

 

これより幻獣から魔導の力の抽出を試みる。

 

 

 

 

『×月×日、輸血実験の失敗についての報告。

 

幻獣A〜Gより採取した×mlの血液を健康な成人男性1〜28に注入したところ、1年以内の死亡率100%であった。

うち即死10名、異常行動/精神異常ののち死亡18名。

幻獣が人型に近づくほど生存期間が長かった。

幻獣G(半幻獣の子供、写真F参照)の血液を注入した4人はいずれも半年以上生存。

うち一人は回復傾向を見せたが、44週目に死亡。

魔導反応は一切見られなかった』 

 

 


 

『×月×日、骨髄移植の可能性についての報告。

 

幻獣A〜Gより採取した×mlの骨髄液を14〜53歳の男女1〜28に注入したところ、幻獣Gの骨髄液を用いた4名から弱い魔導の反応が得られた。

うち2名には持病の消失が見られた。

残念ながら4名全員の精神崩壊が著しく、1ヶ月以内に全員が事故、自殺等で死亡。

注入する髄液の量を調節する必要がある。』

 

 

『被験者となる犯罪者が足りません。捕虜の使用を許可してください。』

 

 

『×月×日、幻獣Gが魔導研究所より脱走。

脱走を手助けした同所研究員の一人を射殺した。

心停止後2時間経過した研究員に幻獣Gの骨髄液を注入したところ、生命活動が復活した。

 

研究員の名前はケフカ・パラッツォ(20歳男性。以下被験者Pと呼ぶ)

致命傷と思われた頭部の損傷は31日で完治した。』

 

 

『退院後の被験者Pの追跡調査を行うことを許可してください。』



(2008.4.25)



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