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・・・・・メランコリー、土に空いた穴、ひどく堅く冷たい

 

 

ケフカが戻ってきた。

 

このごろあんまり戻ってこない。

 

本物のケフカはもう疲れ切っているから。

 

 

部屋の中からすすり泣く声が聞こえる。

 

私がここにいることを知ったら、また出てけって言うだろうから待っている。

 

 

完全に壊れてしまえばいいのに。

 

 

「セリス、そこにいるの?」

 

「・・・うん」

 

「ここに来て」

 

泣いてるとこを見るなと言っていたのに。

 

弱くなっていく彼が嫌い。

 

 

 

床一面に割られた鏡の破片。

 

まだ化粧の落とし方も覚えてない本物のケフカの顔は、滑稽なくらい汚れていた。

 

「水で洗っただけじゃ落ちないよ」

 

「・・・もう眠らせてくれ」

 

眠るとは死ぬことなんだろうけど。

 

彼の細い体を剣で刺すのはきっと簡単だろうけど。

 

私にはまだ出来ない。

 

 

 

・・・・自暴自棄、そして雪、ついに家に帰れたという気持ち

 

 

完全に壊れてしまえばいいのに。






(2008.3.29)

Sentenced “no one there”より一部抜粋というかぱくり。
使用料とかは払ってねい。


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