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(○リー・ポッターのテーマ)ちゃら~らら~らら~らら、ちゃら~らら~らら~
俺はカイン。
マグルだ。
魔法族じゃないし、魔法も使えない。
それどころか魔法に興味もない。
バグワーツ魔法魔術学校から入学許可証が届いた時の驚きは今でも覚えている。
・・・・しかも強制入学だと?
学費無料は魅力的だったが、7年間の学生生活で身についたものは何もない。
「もう、最上級生にもなってファイアひとつ唱えられないの、カイン」
セシル・デ・ハーマイオニーは、学年一の優等生。
口は悪いが結構可愛いと思う。
爆発気味の銀髪をどうにかしたらかなりいけてると思うが、本人は勉強にしか興味がない。
俺は俺でせっかく独占したセシルがモテモテになったら面白くないし。
いつまでも爆発していれば良いと思う。
「“ラカーナム・インフラマレイ”よ、唱えてみて」(←映画・賢者の石に出てきた呪文)
「ラカーナム・・・?・・・ア?」
「”インフラマレイ”」
7年前からこんな感じだ。
セシルは噛んで含むように俺に呪文を教え続けている。
自分のクラスに劣等生がいることが許せないの、と本人は言っていた。
今までまともに魔法を発動させたことなどなかったが、俺は杖屋のオヤジに買わされた杖を振った。
お義理でだ。
「ラカーナム・インフラマレイ!」
「キャアッ」
セシルの制服のローブがまくれ上がった。
なぜファイアを唱えて風が起こるのか。
腰まで全開になったスカートの中はセシルの白い足。
おお、すげー。俺って魔法使い?
「杖を下ろしなさいよ、カイン!」
顔を真っ赤にしてスカートを押さえるセシル。
今チラリと見えた黒いショーツは俺の見間違いか?
「フッ、お前、何背伸びしてんだセシル?やらしーパンツはいてんな」
まあ、大体この辺で、セシルの大魔法が俺に炸裂するのがお決まりのパターン。
・・・なんだけど。
オイ、何泣いてんだ?
俺は気まずくなるのはヤだぜ?
「カインなんて・・・嫌い!」
全身を震わせながらそう言い残して、セシルは足早に去っていった。
「なんだ、アイツ・・・」
卒業まであと3ヶ月。
この頃から俺の胸にちくちくとした焦りが生まれはじめたんだ。